2026年6月 厚生労働省より、エドワーズ SAPIEN 3弁の
無症候性重症大動脈弁狭窄症(以下、無症候性重症AS)患者に対する
適応追加が承認されました。

・当該患者のTAVIの適正使用については、THT協議会によってステートメントが発出されています

ASの紹介タイミングに関する国内外の推奨

  • 経カテーテル的心臓弁治療関連学会協議会(THT協議会)「無症候性重症大動脈弁狭窄症(AS)患者に対するエドワーズSAPIEN3弁におけるTAVR適応追加に関するステートメント」
症候性・無症候性を問わず重症の診断と治療には、より高度な専門知識を要するため適切な医療連携が必要です。そのため重症ASが疑われた時点で弁膜症チームに紹介することが望ましいと考えられます
  • 2025年弁膜症管理に関するESC/EACTSガイドラインの改訂を受けて発表された、
    ASの“プロアクティブマネジメント”に関する国際的ステートメント1
症状の有無にかかわらず、重症ASが疑われる場合(※)は弁膜症チーム(ハートチーム)へ紹介 ※以下のいずれかに該当する場合:MG ≧40 mmHg AVmax ≧4 m/s AVA ≦1.0 cm2 DI ≦0.25 AS重症度が不明

無症候性重症ASとTAVIに関するエビデンス

1
重症ASは、無症状でも急速に心不全へ進行する可能性があります

Q:何割程度の患者が、心不全へ進行しますか?
A:真の無症候性重症ASを対象としたRCTでは、5年以内に経過観察群の95%がTAVIへ移行し、その約40%がNYHAに相当する症状や徴候を呈しました2
40%
Q:無症候性重症ASの場合、どのくらいの速さで症状が出現しますか?
A:症状を呈するタイミングは予測が困難です。海外のRCTでは、6か月間で約25%の患者が、無症候から症状を呈し、介入治療を受けたと報告されています2
4人に1人は6ヵ月

2
無症候性重症ASに対する介入治療は予後を改善すると報告されています

Q:介入治療によるメリットは何ですか?
A:無症候性重症ASに対する介入治療の予後改善は、複数のRCTによって示されています2,3,4
2025年の報告では、5年間の死亡、脳卒中、または予定外の心血管系入院の複合事象の発生率が50%減少したと報告されました2
50%↓
Q:TAVI弁の長期耐久性に関するエビデンスはありますか?
A:エドワーズSAPIENシリーズTAVI弁では、10年時点まで外科的弁置換術と同等の再介入率が報告されています5
10年

3
介入治療を行うタイミングは、介入治療後の予後に影響します

Q:症状が出てから介入治療すると、どの程度影響がありますか?
A:NYHAに相当する増悪した症状や徴候を呈してからTAVIを行った患者は、無症候のうちにTAVIを受けた患者と比べ、 1年間の死亡は約3倍、心不全入院は約4倍多くなりました6
40%
Q:治療までの期間や日数として、予後に影響すると報告されているものはありますか?
A:「介入治療適応」と診断されてから、90日以内に治療を受けた重症AS患者群は、90日以上かかった患者群に比べ、介入治療後の予後が有意に改善しました7
40%

References: 
1. Cook CM, et al.: J Am Coll Cardiol. 2025; 87(4): 414-438.
2. Genereux P, et al.: N Engl J Med. 2025; 392(3): 217-227.
3. Kang DH, et al.: N Eng l J Med . 2020 ;38 2(2):111-119.
4. Banovic M, et al.: Circulation. 2022;145(9):648-658.
5. Ten-year outcomes of the PARTNER 2 intermediate risk studies: a propensity-matched analysis of P2S3i and P2A surgery. Presented by Raj Makkar, TCT 2025
6. Genereux P, et al.: J Am Heart Assoc. 2025;14(19): e043486.
7. Vemulapalli S, et al.: Structural Heart. Available online 25 October 2025, 100742. https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/